突発性難聴には、
という特性があります。
症状としては突然耳が聞こえなくなる、聞こえが悪くなる、耳が塞がったような感じがするというのが多く、めまいや耳鳴りを伴う場合もあります。突発性難聴の原因はまだはっきりとは特定されていないのですが、耳の聞こえに関する神経の血流が悪くなることや、ウイルスが原因となることもあると考えられています。
難聴は治療による効果が現れづらいものが多いのですが、突発性難聴は治療によって聞こえの改善を期待できるタイプの難聴です。突発性難聴の治療において最も重要なのは、症状が出た後出来る限り早く治療を開始する事です。症状が現れてから1か月程度たってしまうと聞こえが固定されて、症状の回復が難しくなりますので、違和感を感じたらすぐに受診することをおすすめします。
・主な治療としては血液の流れをよくする薬や代謝を整える薬、ビタミンB、副腎皮質ホルモン剤などを使用します。症状に応じて点滴を併用する場合もあります。また、症状が重い場合は入院しての治療をお願いすることもあります。
・治療中も通常通り日常生活を過ごしていただいてかまいませんが、症状が出てから1~2週間の間は、重労働や過剰な精神的負担がかからないようにしてください。お仕事を休まれる際の診断書などが必要な場合はお気軽にご相談ください。
副腎皮質ホルモンの薬を使用した場合、副作用としてニキビが出る、食欲が増す、胃や腸の異常、顔やおなかに丸みが現れるなどが起こることもあります。しかし、副腎皮質ホルモンの薬は短期間だけの使用で、処方する量も徐々に減らしていきますのでご安心ください。また上記のような副作用が出た場合には医師にご相談ください。
低音障害型感音難聴も突発性難聴と同じく、突然耳が聞こえにくくなる病気ですが、特に低い音が聞こえにくくなるというのが低音障害型感音難聴の特徴です。そのため、聞こえづらさではなく耳が塞がったような感覚の方が強いかもしれません。こちらも突発性難聴と同様に耳鳴りを伴う事もあります。低音障害型感音難聴はメニエール病という病気との関連性が強いとされており、時間の経過とともにめまいが現れ、メニエール病となることもあります。
低音障害型感音難聴はここ10年程度で患者数が非常に増えており、20代~30代の女性に多い印象です。
低音障害型感音難聴の治療はまだ100%有効な治療方法は確立されていません。しかし、難聴の症状が軽い場合は、症状が出締めてから2週間以内に治療を開始して、しっかりと薬で治療を行うと8割の方の症状は改善します。すぐに完治する方でも3~4日程度はかかりますので、あせらずにしっかりと薬の服用を続けてください。薬は突発性難聴と同じように、血液の流れをよくする薬やビタミンB、副腎皮質ホルモン剤を使用します。
治療中に聴力が変動する場合、治るまでまで1ヶ月~数ヶ月かかることもあります。 めまいがある場合は、メニエール病という内耳の慢性病の初期のことがあり、もう少し治療期間が必要です。症状が改善した方でもその後すぐに再発する事もありますので、完治したといわれるまではしっかり通院してください。